HIV・エイズとは何?

HIVは、human immmunodeficiency virusでヒト免疫不全ウイルスです。
そしてエイズは、acquired immunodeficiency diseaseでAIDSです。
日本語にすると後天性免疫不全症候群となっています。

医療従事者以外の一般の人は、HIV感染=エイズと考えているようですが、これは厳密には誤りです。
エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIV感染症の進行によって、免疫不全状態に陥り、トキソプラズマ脳症やクリプトコックス脳髄炎、HIV脳症、サイトメガロウイルス腸炎、サイトメガロウイルス網膜炎、細菌性肺炎、ニューモシスチス肺炎など、様々な合併症が出現したものを言います。

サイトメガロウイルスとかニューモシスチスとか聞き慣れない名前が並びましたが、これらは日和見感染と呼ばれるものです。
免疫力が低下しているために、通常では感染しないようなウイルスや細菌にやられてしまうことを日和見感染と言いますが、これがエイズの大きな特徴です。
また、カポシ肉腫と言う腫瘍や悪性リンパ腫もエイズでよく見られる合併症です。

エイズの怖いところは、HIVに感染していてもすぐに症状が出ないことです。
数年から十数年もの長い間、ほとんど症状が出現しない無症キャリアと呼ばれる時期があります。
この時期は厳密にはまだエイズ患者ではなく、無症候キャリアという状態です。
感染はしていても元気です。
この間に、性交渉を行うと、感染者を広めてしまう可能性があります。
これが大きな問題点です。

症状が出るまでは、平均10年だと言われています。
感染してから10年ほどして、発熱や体重減少、下痢、リンパ節の腫れなどの症状が出てくるのが典型的なパターンです。

HIVに感染するのは、HIV感染者の多量のウイルスを含む血液や精液、膣分泌液、母乳が、粘液や皮膚の傷口から自分の血液中に侵入して感染します。
汗や尿、唾液を介して感染することはありません。
したがって、キスや握手、同じタオルや食器を使う、同じ便器を使うなどでは感染することはありません。

HIVウイルスは外部環境の中では弱いウイルスなので、HIV感染者と一緒に日常生活を送る中では、感染するリスクはありません。

HIV・エイズの感染原因とは?

では、HIVウイルスにはどこでどのように感染するのでしょうか。
感染経路は3つあります。
性感染、血液感染、母子感染の3つが主な原因で感染しています。

性感染は異性間や同性間での性交渉です。
約10年に及ぶ無症候性キャリアの時期に、無自覚のために感染を広げてしまうことが、大きな問題点で、ここがエイズの怖いところです。

血液感染は、薬害エイズでも話題になったようにHIVに感染した血液や血液製剤を使用されたことが原因でエイズを引き起こしました。
しかし現在は、血液製剤を使用する時や輸血や献血の際には、HIVに感染した血液ではないことを検査して充分に確かめているので、血液感染によるものは皆無になっています。

そして母子感染も、きちんと妊婦検診を受けている場合は、大丈夫です。
問題は、一度も妊婦検診を受けることなく、駆け込み出産した妊婦さんです。
HIVに感染していることに気がつかず出産した場合、赤ちゃんに感染します。

したがって現在の日本では、HIV感染は性行為によって感染する性病の1つだと言っても良いでしょう。
特に不特定多数の人と性交渉を持つとエイズだけではなく様々な性病になるリスクが高くなります。

日本のHIV感染者の感染経路を見てみると、2008年の調査では同性間の性行為が半数以上、異性間の性行為が3割強です。
その他は、覚せい剤などの静脈注射が0.4%ほどいます。
諸外国の感染背景は、覚せい剤等の静脈注射による感染や男性同士の性行為セックスワーカーなどが多い傾向があります。

HIV感染するのを予防するには、不特定多数の人とのセックスはしないことが、何よりも重要です。
性交渉は、あなたが本当に信頼のできる人本当に愛している人とだけにすることが大切です。
NOと言える勇気を持つことが、性病を予防することに繋がります。

また、コンドームも性病の予防には重要です。
1回のコンドーム無しの性交渉で淋菌には50%、梅毒は15~30%、HIVは0.1~1%が感染するとされています。
粘膜接触の始まりから終わりまでオーラルセックスも含めて、しっかりと着用してください。

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